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神遊公演のコンセプト
神遊の自主公演は、
1.入門公演2.企画公演3.本公演 の3つを基本としています。

  [1.入門公演]
    徹底解剖!能 ワークショップ
    
初めてみる方にはどうしても「敷居が高い」「言葉が聞き取れないのでなにをやっているのかわからない」と、敬遠されがちな能。
そこで、神遊で最初に企画したのは、初めての方でも「楽しく」能をみていただけるように、神遊流「ワークショップ」と題して、解説をメインにした公演でした。
ワークショップでは、1.ストーリーの解説、2.囃子ごとの解説を交えた部分的な実演、3.舞台上での能面・能装束の着付実演、にわけて約1時間の解説のあと、実際の能をご覧頂いています。
(※ここでいうワークショップは実際に演技などをしていただくものではありません)
 
1.ストーリー解説
能はストーリーのある演劇です。
まずは、その日にみていただく能の曲(演目)のお話を知っていただくこと。
そして、そのお話の原典や、背景にあるもの、能としてのその曲のみどころを、演じる者の立場から分かりやすくお話します。
「聞き取れない」とはいっても、能は日本の芸能なので、言葉はすべて「日本語」です。よーく聞いて頂ければ分かるはず。しかし、古文より英語の方が身近になってしまった現代、音だけで聞く古文は若い世代の方には難しいかもしれません。
そこでみて頂きたいのが入門公演でお配りしている神遊のメンバー手づくりテキスト。能には詞章(ししょう)といって、謡曲(ようきょく・現代劇でいうところのセリフ)の謡本(うたいぼん)が各流派で出版されています。神遊ワークショップではそのダイジェスト版で解説し、曲のみどころも先にチェックしていただいています。
能の詞章は日本の古典文学としても奥が深く、神遊はこれを知れば知るほど楽しく能をみることができると考えて、能を深く追求してみたいと「徹底解剖!能」と題しました。いまの限られた公演時間のなかではまだまだ「追求」とまでは至りませんが、この公演をきっかけに、お客様自身が謡曲に興味をもって頂けると嬉しいです。
 
2.囃子の魅力
能の囃子は、笛(ふえ・能管のうかん)、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)の4つの楽器を使います。
これにシテ方の謡(うたい)を加えてお雛様にならぶ5人囃子となるわけですが、曲によっては太鼓の入らない曲もあり、そういった曲を総じて「大小物(だいしょうもの)」といいます。(太鼓の入る曲は「太鼓物(たいこもの)」)
能の囃子方は歌舞伎と違って専業で、舞台上では自分の専門楽器しか演奏しません。また、舞台をご覧になって分かる通り、指揮者もいなければ、横一列に並んで座るのでどのタイミングで合わせるのか、視覚では確認できません。
では、どうやってあわせているのか? ワークショップでご覧下さい。
また、その日の演目のなかで、囃子方自身が「ここを聞いていただきたい!」「ここはこんな感情や情景を表わしている」という箇所の囃子をピックアップして説明も致します。
お囃子はただの効果音ではなく、実際の能のなかで情景が浮かぶような演奏を心がけているのです。
 
3.装束を着る
きれいな女面や唐織姿、ぞっとする鬼の姿・・・幕が揚がって登場する美しいシテの姿はどのようにしてつくられているのでしょうか?
通常は楽屋で行う能装束の着付けの一部を舞台上でご覧頂きます。
基本的には日常でお召しになる和服の着方と似ていますが、「能装束」は舞台衣装です。能衣装は「着る」ではなく、「付ける」といいますが、役者自身が着るのではなく、数人がかりで時には糸針を用い、独特の付け方をします。
古くから伝わる能面や装束、また楽器は、それ一つとっても日本の職人の伝統技巧の奥深さを見る事ができます。
使い捨ての消費文化になじんでしまった現代、良いものをできるだけ長く使い続けたいとあらためて感じることができるのではないでしょうか。
 
---今までのワークショップ公演---
第3回『殺生石』
第5回『羽衣』 
第8回『熊坂』 
第9回初級編『百萬』・中級編『隅田川』 
第15回ひなまつり『鞍馬天狗』『船弁慶』
第29回徹底解剖!能 リクエストワークショップ『羽衣』『安達原』
―五番能ワークショップって?―
能の曲はそのテーマにより、5種類に大別されます。
<脇能(初番目物・神)、修羅物(二番目物・男)、鬘物(三番目物・女)、現在物(または狂女物・雑能とも)(四番目物)、切能(五番目物・鬼)>
お客様・演者ともに時間に追われる現代では、なかなか上演は難しいのですが、本来、能は翁付き五番立の上演形式が正式です。(翁に始まり、脇能から順に狂言をはさんで切能まで丸1日(または一晩)かけて上演される)
この五番能の分類から一つずつワークショップ形式でとりあげたのが神遊の五番能ワークショップです。全ての能がかならずしもこれに属するわけではないのですが、神遊では一般的に分けられている中から代表的な曲を選びました。
 
―お囃子のワークショップ―
「今日のお能は××流」というと、シテ方が××流であるということですが、実は4種類の能の楽器ひとつひとつも、演者はそれぞれの楽器の○○流という流儀に分かれて所属しています。
普段は舞台に上がるのは楽器ごとにひとりずつですから、同じ楽器で違う流儀の方と同時に舞台に上がることはまずありません。
そこで、お囃子ワークショップでは現存する囃子の流派を同じ楽器ごと集まっていただき、聞き比べてみることにしました。
同じ舞の曲をそれぞれの笛が演奏するとどうちがうの?同じ謡の部分を小鼓4人で一度に囃すと分かる手(打ち方)の違い、など、滅多にみられない異流派の競演です。
 
---今までの五番能・囃子ワークショップ---
第18回公演『能管・東岸居士』『脇能・高砂』
第21回『小鼓・鵺』『修羅物・清経』
第22回『大鼓・竹生島』『鬘物・熊野』
第25回『現在物・俊寛』『太鼓・切能 融』
第26回五流一会〜シテ方五流の勢揃い〜『金札』
  [2.企画公演]
    ホール等での特殊公演
   
能が敷居が高いと思われる原因の一つに「能楽堂」へ出向く事があるのではないかと思われます。
現代劇や歌手のコンサートが行われているホールの名前はよく聞くけれど、「○○能楽堂」っていったいどこにあるの?また、何を着て出かけたらいいの?という質問まで頂くほど慣れない方には馴染みが薄く、ちょっと足を運びにくい場所かもしれません。
それなら、能のほうから出向きましょう。
大掛かりな舞台装置が必要ない能は、かならずしも能楽堂でなくとも、最低限、平らな舞台さえあれば上演可能です。
名前をきいたことのあるホールや、仕事帰りに気軽に立ち寄れる場所なら、初めての方でも足をお運びいただけるのではないかと、能楽堂を飛び出した企画公演です。
もちろん、初めての方にもわかりやすいように、みどころを解説しています。
また、神遊のメンバーが企画する、能楽堂ではちょっと実現が難しいと思われるロビーイベントや実験的な演出など、能楽の形自体は変えずに「まじめに」能を遊んでみようと試みている場でもあります。

ただし、ホールでお能に興味をもたれた方は是非、能楽堂へも足をお運びください。
能の専用舞台として作られている檜舞台の能楽堂では、マイクを通さない音の臨場感や、能楽独特の客席と舞台上の空気の一体性を感じていただけると思います。
 

---今までの企画公演---
第2回『船弁慶』
第10回七夕能
第16回七夕能『四季』
第19回七夕能-ろうそく能-
第23回七夕能-ろうそく能-
第27回ろうそく能『山姥−YAMANBA-』
第30回(記念) ろうそく能 『望月 古式』
 ろうそく能について―
近年少〜しブームにもなっているようですが、
神遊は企画公演として第6回公演で観世能楽堂で初めておこないました。
かつて、電気照明のない時代には、夜間の演能は当然、生火の灯りをともしていたことでしょう。
いにしえに思いをはせ、能楽堂内でろうそくの灯かりで能をご覧頂く公演です。
消防法の関係もあり、室内の劇場で生火を使用するのは難しいのですが、劇場側の全面的なご協力とご理解を得て実現しています。

ただ、ろうそくのみでは暗すぎるため、若干の補助照明を入れることが多いのですが、
野外で行う薪能とはまた違い、静寂の暗闇のなかでみる能はまた違った趣です。
 

---今までのろうそく能公演---
第6回ろうそく能『鉄輪』『葵上』
第11回ろうそく能『恋重荷』
第19回七夕能-ろうそく能-
第23回七夕能-ろうそく能-
第27回ろうそく能『山姥−YAMANBA-』
第30回(記念) ろうそく能 『望月 古式』
第32回ろうそく能 『恋重荷』
  [3.本公演]
    能楽堂での通常形式の公演

神遊は能楽師であるメンバー自らの芸の研鑚を目的とした稽古会を元にはじまったグループです。
本公演は、師匠・先輩能楽師をゲストに招き、そのご指導の元に、メンバーにとってちょっと背伸びした曲を能楽堂でみていただく公演です。
また、舞台上での解説のない、能楽公演では通常に行われている形式をとりますから、みる側のお客様にとってもちょっと努力をして頂く公演ですが、ワークショップで養われた厳しい目でご覧下さい。
そして、お褒めの言葉はもちろんありがたいのですが、時にはきびしいご意見も頂きながら、神遊の成長を見続けていただけたら幸いです。
 

---今までの本公演---
第1回『望月』
第4回『邯鄲』
第7回『海士』
第12、13、14回『三輪物語』
第17回『道成寺』
第20回『玉井』
第24回『大般若』
第28回『砧』
第31回『求塚』
第33回 十周年記念公演『卒都婆小町』
―番外―
神遊は全国各地、どこへでも出かけます。
現在の能楽公演は能楽堂の多い都市部に集中していますが、江戸時代に能楽が武家の共通語として式楽とされた事を考えれば、本来は全国すみずみまで普及しているはず・・。
また、謡曲の舞台となった能の名所が各地に点在します。
日本独自の文化の再発見と、これからの日本をになう子供たちのために、ひとりでも多くの方に能をみていただきたいと思います。

神遊ワークショップ「海士」札幌市文化会館公演
門司港レトロ薪能 「船弁慶」
門司港レトロ薪能 「碇潜」
豊田市能楽堂普及公演「海士」
鎌倉 建長寺 巨福能「屋島」


夏休みワークショップ 神遊親子能楽体験教室「安達原」


  • ―神遊のみならず、多くの能楽公演をご覧いただき、能楽があなたの人生の楽しみのひとつになることを神遊は願っています―
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